無理なダイエット・減量で体調を崩さないために最低限知って欲しい栄養学の知識

無理なダイエット・減量で体調を崩さないために最低限知って欲しい栄養学の知識

「早く痩せたい」「体脂肪を一気に落としたい」——そんな思いから、極端な食事制限や栄養バランスを無視したダイエットに走ってしまう人は少なくありません。

しかし、無理な減量は体調不良や筋肉量の減少、代謝低下を引き起こし、かえって痩せにくい体を作ってしまいます。

この記事では、健康的に体脂肪を落とすために必要な栄養の知識を、初心者向けにわかりやすく解説します。

なぜ「無理なダイエット」は危険なのか?

短期的に体重を落とすことだけを目的に、以下のような行動をとっていませんか?

  • 1日1食ダイエット
  • 糖質を極端にカット
  • プロテインだけで生活
  • サプリだけで済ませる

こういった方法は、一時的に体重が落ちても健康を害するリスクが非常に高く、リバウンドしやすい体質を作る原因になります。

健康的な減量のために押さえておくべき栄養の基本

体脂肪を効率よく落とすには、以下の3大栄養素のバランスが大切です。

1. タンパク質:筋肉を維持しながら脂肪を落とす

減量中でも、体重1kgあたり1.5〜2gのタンパク質を目安にしっかり摂ることが必要です。
筋肉が落ちてしまうと基礎代謝が下がり、痩せにくくなります。

2. 炭水化物:糖質を抜きすぎない

糖質を極端にカットすると、エネルギー不足で集中力低下やトレーニング効率の低下が起こります。
全粒穀物やオートミールなどの質の良い炭水化物を、必要な分だけ取り入れることが重要です。

3. 脂質:ホルモンバランスのために必要不可欠

脂質も「完全にカットするべきもの」ではありません。
特に女性は、脂質が不足するとホルモンバランスが乱れやすくなります。
オリーブオイルやナッツなど、良質な脂質を取り入れましょう。

ビタミン・ミネラルも忘れずに

減量中は、食事の量が減る分、ビタミン・ミネラルの不足が起こりやすくなります。

特に気をつけたい栄養素は以下の通り:

  • ビタミンB群:代謝をサポート
  • ビタミンC:免疫力を維持
  • 鉄分・亜鉛・カルシウム:女性に多い不足要素

野菜・果物・海藻類など、色とりどりの食材を意識的に取り入れることで、不足を防ぎやすくなります。

避けるべきNG習慣

  • 極端なカロリー制限(1日1000kcal以下など)
  • 水分を減らして体重だけ落とす
  • 朝食抜き・断続的な絶食を無計画に実施

これらは一時的な体重減少はあっても、筋肉や水分が減っているだけというケースが多く、体脂肪は落ちていないことがほとんどです。

1日に最低限取るべき栄養バランス(種類別まとめ)

タンパク質(Protein)

目安量:体重×1.2~1.6g(維持目的)/体重×1.6~2.0g(筋肥大・減量中)
例:体重60kgの場合 → 72g~120g/日
主な食品:鶏むね肉、卵、豆腐、納豆、ヨーグルト、プロテインパウダー

炭水化物(Carbohydrate)

目安量:体重×3~6g(活動量による)
例:体重60kgの場合 → 180g~360g/日
主な食品:白米、オートミール、さつまいも、果物、全粒パン

脂質(Fat)

目安量:総摂取カロリーの20〜30%が目安(例:1,800kcalなら約40〜60g)
主な食品:オリーブオイル、ナッツ類、アボカド、卵黄、魚(DHA・EPA)

ビタミン・ミネラル(Micronutrients)

以下は特に減量中に不足しがちな栄養素です。

栄養素 推奨摂取量(目安) 主な食品
ビタミンB群 加熱や糖質代謝で消耗されやすい レバー、豚肉、納豆、玄米
ビタミンC 100mg~/日 ブロッコリー、キウイ、柑橘類
ビタミンD 8.5μg~/日(不足多) 鮭、きのこ類、日光浴
鉄分 男性:約7.5mg/女性:約10.5mg レバー、赤身肉、ひじき
カルシウム 約650~800mg/日 牛乳、小魚、チーズ、豆腐

水分(Hydration)

目安量:1.5~2.5L/日(活動量に応じて調整)
※水だけでなく、スープ・味噌汁などもカウント可能

PFCバランスの基本(例:1,800kcal時)

栄養素 比率(%) グラム量(目安)
タンパク質 25~30% 約110g
脂質 25~30% 約50g
炭水化物 40~50% 約200g

まとめ|「痩せる=体重を落とす」ではない

本当に目指すべきは、「ただ細い体」ではなく、健康的でエネルギーに満ちた体です。

  • タンパク質をしっかり摂る
  • 糖質・脂質をバランスよく取り入れる
  • ビタミン・ミネラルを補う
  • 急激なダイエットは避ける

無理なダイエットで体調を崩す前に、「食べながら痩せる」知識を身につけましょう。

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